「キンタマン (2)」 神林克樹
第24回(平成23年)大伴昌司賞 佳作奨励賞受賞作



○ 朝日
   
○ 南野の部屋 
 

南野が金太と織田にカフカ『変身』の冒頭を読み聞かせている。

南野の声 

「ある朝、グレゴール・ザムザが目を覚ますと、一匹の大きな毒虫に変身していることに気づいた」

  金太、ゲラゲラ笑う。
 
○ 又野家・金太の部屋(朝) 
 

眠っていた金太がゲラゲラ笑いながら目を覚ます。
起き上がって朝日に向かって大きく伸びをし、鏡を見ると、巨大な毒虫が映っている。

金太  「ギャアーーー!」
 
○ 玉雄の研究室(朝) 
金太  「ギャアーーー!」
  ガバッと跳ね起きる金太。
前日のままの雑然とした室内。
横で玉雄が眠っている。
金太、自分の体を見る。
超合金の足、超合金の腕。
金太  「……」
 
○ 同・トイレ(朝) 
 

金太が入ってきて、鏡に自分の姿を映す。
両目の部分にはめこまれた人工眼球がウイーンと鳴って焦点を合わせる。
頭頂部から爪先まで完全な人工ボディ。

金太  「ハ、ハ、ハ……ハハハハハハ!」
  玉雄が入ってきて、
玉雄  「おまえは復活したんや。憶えてるか? 車に轢かれたん」
金太  「……」
玉雄 

「体はメッタメタやったけど、運よく脳だけはかろうじて生きててくれた。だからこうやってまた元気に……(涙を拭う)」

金太 

「何が復活や! こんなロボットみたいになってどうすんねん! こんな体で生き返ったって何もできへんやんけ!」

玉雄  「そんなことない」
金太  「外に出ることもできへんやないか!」
玉雄 

「金太、わかってくれ。お父さんはもうおまえだけは死なせたなかったんや」

金太  「毒虫のほうがまだましじゃー!」
と玉雄の首を締める。
玉雄  「き、金太……」
金太  「安心せえ。俺も死ぬ」
玉雄  「そ、そう簡単には……し、死ねんぞ」
 

金太、さらに締めるが、玉雄が白目を剥いた瞬間、手を放す。

金太  「何や腹減ったわ。飯食わして。ていうか食えんの? 俺」
 
○ 又野家・居間 
 

玉雄が冷蔵庫から容器に入った液体を取り出してストローを差し、

玉雄  「ごちそうやぞ。飲んでみ」
  と椅子に座っている金太に差し出す。
金太  「何、これ」
玉雄  「ええから」
  金太、恐る恐る吸ってゴクリと飲みこむ。
金太  「めっちゃうまい!」
  微笑む玉雄。
金太  「すごい! これ何?」
玉雄 

「俺が開発した特殊ブドウ糖溶液や。直接、脳に送られるようにしてある」

金太  「何でできてんの」
玉雄 

「ブドウ糖にビタミンB1とB2混ぜて。味付けは企業秘密やけどな。腹が減ったらそれ飲め。切らさんようにしとくから」

金太  「うまいわぁ!」
玉雄 

「ついでに言うとな、鼻から入った空気はフィルターで酸素だけ脳に送るようにしてある。あ、あと培養液は後頭部から毎日入れ替えたるから」

金太 

「(また飲んで)極楽やぁ……あ、ションベン(と立って)ションベンなんておかしいやん、もう膀胱も腎臓もないのに」

玉雄 

「幻肢って知らんか? 切断してなくなったはずの足が痒なったりするんや。それと同じやろ」

金太 

「何や、そうかいな。おかしいと思ったんや、いくらションベンしとぉてもチンチンなかったらやりようがない……(ハッとなり)エーッ! チンチンない?」

  と股間を覗く。
つんつるてん。
玉雄、ソーッと逃げようとする。
金太  「親父! どういうことや」
玉雄  「まー研究が実らんうちに事故に遭ったおまえが――」
金太  「悪いっちゅうんかい!」
  玉雄、笑ってごまかす。
金太 

「チンチンなかったら……あんなことも……こんなことも……できんようになってもぉたやないかぁー!」

玉雄  「金太、男の幸せは女だけとちゃうぞ」
金太 

「わかったふうな口利きやがって! そもそも親父がお母さんとアヘアヘってなことやったから俺が生まれたんとちゃうんかい!」

玉雄 

「まーお母さんの喘ぎ声はアヘアヘやなくてウンウンって感じやったけどな」

金太 

「自慢か!(と殴り飛ばし)……もう永久に童貞喪失は叶わん夢……」

  さめざめと泣く金太、頬を拭おうとするが、
金太  「涙も出えへん……」
  玉雄、背中をさすってやる。
金太  「死ぬ」
玉雄  「……」
金太  「チンチンなくなったのに生きとったってしゃーない」
 

と台所へ行って包丁を取り出し腹や胸をメッタ刺しにするが、包丁がボロボロになるだけで、ボディは傷ひとつ付かない。

金太  「……」
 

今度は頭蓋部を叩き割ろうとするが、こちらもビクともしない。

玉雄  「悪いが、そこは一番硬く作ってあるんや」
金太  「……」
 
○ 同・玄関 
  金太がダッと出ていく。
玉雄が追いかけてきて、
玉雄  おい、待て金太!」
 
○ 表の道 
  玉雄が金太を追いかけるが、かなわない。
ついに息が切れて倒れる。
金太、どんどん走っていく。
玉雄  「……」
 
○ 踏切 
  金太が立っている。
道行く人々が唖然と金太を見ている。
穂波と皆美が近寄ってきて、ジロジロ見る。
穂波が「これ何?」と目で訊く。
皆美、首をかしげる。
穂波、金太の頭を叩く。
金太、ウンともスンとも言わない。
穂波、面白がってまた叩く。
金太、無視。
皆美も面白がって叩いたり蹴ったりする。
穂波と皆美、笑いながらボコボコに蹴る。
踏切音が鳴り始め、遮断機が下り、列車が走ってくる。
金太  「特攻やぁーっ!」
穂波  「ワッ!」
皆美  「喋った!」
 

金太、列車に飛び込み、思いきり跳ね飛ばされる。
急停止する列車。
空気が凍りつく。
穂波と皆美ほかのギャラリーが見つめる。
かなり向こうのほうに吹っ飛んだ金太が、むっくり起き上がって走り去っていく。

穂波  「生きてた!」
皆美  「よかった!」
  とギャラリーたちとハイタッチ。
急に穂波の顔がこわばる。
穂波  「ちょっと」
皆美  「何」
穂波  「さっきの声、スケベ又野に似てなかった?」
皆美  「……」
  じっと見つめ合う二人。
 
○ 高層ビル・屋上 
  金太が、手すりを乗り越えて、見下ろす。
 
○ 同・遠景 
  金太が頭から飛び降りる。
真っ逆さまに落ちていき、地面に激突!
粉塵が舞い上がる。
騒然となる繁華街。
 
○ テレビのニュース映像 
  面に開いた大きな穴。
目撃者1 

「ものすごい音がして店から飛び出てきたんやけど、その穴から何やロボットみたいなんが出てきて走って逃げていきましたわ」

目撃者2  「すごく足速かったですよ。カール ・ルイスも真っ青!」
その妻 

「あんたカール・ルイスなんか古いわぁ。いまはボルトの時代やでぇ、ボルト(カメラに)なあ?」

目撃者3 

「あれってロボットじゃなくて宇宙人とかじゃないんですかね。もしそやった ら、ここもロズウェルみたいに町おこしできるんやけどなぁ。最近、商売あがったりやからねぇ」

 
○ 又野家・金太の部屋 
  金太がリモコンでテレビを消す。
まったく傷ひとつない姿で所在なげに座っている。
金太、頭を壁に打ちつけ、
金太  「オナニーもできへんのに……」
  と傍らのマネキンを抱き上げ、
金太  「アンナ……」
 

ギュッと抱きしめると、バキバキバキバキッと音がして、ボロボロになってしまう。
金太、大声を上げて泣きじゃくる。

 
○ 商店街 
  歩く玉雄。
 
○ 古本屋 
 

入ってくる玉雄、本棚を見ていく。
そのうちの一冊を抜き取り、周りの客を気にしながらパラパラめくり、あるページに万札を3枚挟んでレジにもっていく。
店主、それと引き換えに一枚のカードと紙片を差し出す。
玉雄、受け取り、本を置いて出ていく。
店主、本から紙幣を抜き、そのページを見る。
妖艶な女、沙羅の写真。
店主、ケータイを出してメールを打つ。

 
○ 河川敷・全景 
 
○ 同・掘っ立て小屋 
  玉雄がドアを叩く。
中から沙羅の声。
沙羅の声  「美女」
玉雄  「(紙片を見て)抱くもの」
沙羅の声  「ぶさいく」
玉雄  「回すもの」
 
○ 同・中 
 

ドアのつっかえ棒が外される。
玉雄が入ってくる。
沙羅(32)が裸にタオル一枚だけまとって、ベッドに寝転んでいる。
玉雄、カードを渡す。
沙羅、起き上がってタオルを開く。
玉雄、その胸に飛び込む。

 
○ 同・金太の部屋 
  金太がベッドの上でのたうち回る。
金太 

「ヌキたい、ヌキたい、ヌキたい、ヌキたいヌキたいヌキたいヌキたいヌキたいヌキたいヌキたぁーーーい!……(起き上がり)腹ぺこや。激うまドリンク飲みに行こ (と行きかけて戻り)我慢や我慢。こうなったら飢え死にや」

  呼び鈴が鳴る。
金太、カーテンを少し開いて覗く。
門前に立っている穂波、皆美と目が合う。
金太、サッと顔を引っ込める。
 
○ 同・門前 
 

穂波と皆美、マジマジと見つめあい、叫び声を上げながら走り去っていく。

 
○ 同・金太の部屋 
  金太、右往左往しながら、
金太  「うっわー、どないしょどないしょ」
 
○ 病院・看護師詰所 
  南野と織田が来て、
南野 

「あの、すいません、昨日、この病院で手術を受けた又野金太君の友人の者なんですけど」

 
○ 住宅街 
  走る穂波と皆美。
 
○ 公園 
  走ってきた穂波と皆美、草の上に寝っ転がる。
二人、必死で息を落ち着かせて、
皆美  「もぉ!」
穂波  「恐いぃー!」
  と二人、立ち上がって尻相撲を始める。
通りかかった亜衣が笑う。
穂波と皆美、動きを止め、
皆美 

「あんたちょっと知ってる? 又野の家にロボットおんねんで」

亜衣 

「?」

穂波 

「ちゃうやん!(亜衣に)何とあのスケベ又野がロボットになってもぉてん」

  亜衣、爆笑。
皆美  「見たもんな」
穂波 

「ビルから飛び降りた未確認生物のニュース見た? あれも絶対あいつやで」

皆美  「そうそう」
亜衣  「……ほんま?」
穂波  「じゃ、あいつんち行ってみ」
皆美  「あたしらいま行ってきたとこ」
亜衣  「……」
 
○ 又野家・玄関の中 
  まだ右往左往している金太。
金太 

「どうすれば、いいのかそれを、教えてよ。って一句詠んでる場合とちゃうやん! こういうときにかぎって親父おらへん。どこで何やっとんねん!」

 
○ 河川敷・テントの中 
  玉雄、沙羅の体を愛撫しながら、
玉雄 

「なぁ、ええか? ええやろ? ええんやったらええ言うてぇな」

 
○ 病院・待合 
  南野と織田が戸田と椅子に座っている。
南野  「死にかけの金太を運んでった?」
戸田 

「そうなんや。いったい何するつもりなんかと思ってね、素性を調べたんや、お父さんの(と書類を取り出し)すごい経歴やんか。神童と呼ばれて東大工学部を主席で卒業。しかも何を思ったか医学部に入り直してこっちも主席で卒業。すごいやん」

織田 

「でも、大学追い出されとんですよ。変な研究ばっかりやってる金食い虫やって」

戸田  「らしいな。君らはそれがどんな研究やったか知ってんの?」
南野  「詳しくは……」
戸田  「君らのお友達、いまごろサイボーグになっとんで、きっと」
南野・織田  「サイボーグ?」
戸田  「あれ、きっとあの子の仕業や」
  とテレビを指差す。
飛び降り現場の映像。
南野と織田、顔を見合わせる。
 
○ 又野家・居間 
  金太が冷蔵庫を開け、
金太 

「とりあえず腹ごしらえ腹ごしらえ(と ドリンクを飲もうとして)あかんあかん、飢え死にや飢え死に」

 
○ 住宅街の道〜又野家の門前(夕) 
  亜衣が友香里の手を引っ張って歩いている。
友香里  「ねえ、やっぱやめとこうよぉ」
亜衣  「何言うとん。愛する人の一大事やで」
友香里  「でも……」
亜衣  「恐いか」
友香里  「だって……」
亜衣  「そんなに好きか」
友香里  「……」
  金太の家の前に来る。
その向こうから、玉雄が鼻歌歌いながら帰ってくる。
 
○ 又野家・一階廊下 
  金太、エネルギー切れでドタンと倒れる。
 
○ 同・門前 
  ものすごい音が響き渡ってくる。
亜衣が友香里を見る。
友香里、首を振る。
玉雄の声  「金太ぁ!」
  と玉雄が二人を跳ね飛ばして家の中へ。
 
○ 同・一階廊下 
  玉雄がドアを開ける。
倒れている金太。
玉雄  「金太!」
  金太、虫の息。
玉雄、居間へ。
門前から覗いていた友香里と亜衣、唖然呆然。
玉雄がドリンクを手に戻ってきて、金太に飲ませる。
金太、突然シャキッと立ち上がる。
門前の友香里と目が合う。
友香里、逃げるように走り去っていく。
亜衣が笑って追いかける。
玉雄  「あ、君たち!」
  その手を金太がつかむ。
玉雄  「おい、ええんか!」
金太  「もう遅いわ」
玉雄  「……」
 
○ 道 
  走る友香里と追う亜衣。
亜衣 

「な、な、やっぱほんまやったんやな。白馬の王子様どころか悪魔の王子様やったんやな!」

友香里  「それ以上言わないで!」
  大笑いの亜衣。
 
○ 別の道 
  南野と織田が歩いている。
前方から友香里が走ってくる。
南野  「あ……」
  友香里、そのまま走り去っていく。
南野と織田、顔を見合わせる。
亜衣が歩いてくる。
亜衣  「アロハー、親友ちゃんがえらいことになってるよぉ」
  南野と織田、唖然と見送る。
 
○ 又野家・居間 
  玉雄が金太の後頭部の蓋をネジで留める。
玉雄 

「ヨッシャ。面倒やろうけど培養液は毎日変えなあかんからな」

金太  「誇らしいか」
玉雄  「ん?」
金太  「研究が実って、誇らしいか」
玉雄  「当たり前やないか」
金太  「人の命もてあそんで、誇らしいか」
玉雄  「……」
金太  「どうなんや」
玉雄  「お父さんはおまえに助かってほしかっただけや」
金太  「助かっても苦しむだけやってわかってて?」
玉雄  「そんなこと考える余裕なかったわ」
金太  「言い訳か」
玉雄  「真実や」
金太  「何で助けたんや。何で死なせてくれへんかったんや」
玉雄  「言うたやろ? もう誰にも死んでほしないんや」
金太  「じゃあ何でお母さん殺したんや」
玉雄  「殺してない」
金太 

「一緒やないか! 大学追い出されて収入ないのに研究続けたいから言うて朝から晩まで働かせてたやろ。しかも高い保険かけといて死んだらさっさと使い込みやがって」

玉雄  「全部お母さんの好意やったんや」
金太  「何が好意じゃ。男が女に甘えるな!」
玉雄 

「甘えきってた俺にももちろん問題はある。でもな金太、俺はおまえが死にかけたときもう誰も死なせたないと思った。だからこの研究を続けたんや」

金太 

「二言目には俺が死にかけたときって、それ言えば何でも通ると――」

玉雄  「人の話は黙って最後まで聞け!」
金太  「……」
玉雄 

「お母さんが病気になったとき、俺はこの研究で生き返らそう思ってたんや。だから死ぬ直前まで仕事してたんや。死に目に会えんかったんはそういうわけや」

金太  「でも助けられへんかったやないか」
玉雄 

「結果的にはな。でもな金太、失敗することを恐れとったんでは何にもできんぞ」

金太  「……」
玉雄 

「お母さんの分まで生きてくれ。何も永久に死なれへんわけやない。その脳が死んでもぉたらもうどうすることもできん。だから、な? な? この通りや。おまえも人の親になったらわかる」

  言ってからハッとなる。
金太  「こんな子供作れん体にしといてようそんなこと言えるな!」
  と玉雄の胸倉を引っつかむ。
 
○ 同・庭 
  一階の窓ガラスが割れて、玉雄が飛び出てくる。
金太も出てきて、玉雄にまたがり、
金太  「おまえのせいや! 全部おまえのせいやないか!」
  と殴ろうとする。
その手を止める手。
南野である。
その背後に織田。
気まずい沈黙。
金太  「笑ってくれ。もう人間ちゃうねん」
玉雄  「人間や。脳はまぎれもないおまえなんやから」
金太  「理屈はええわ!」
南野  「えらい泣いとったぞ、河野友香里」
金太  「……知ってる。もう終わった」
南野  「何が終わったや。俺に比べたらよっぽど幸せやないか」
金太  「こんなふうに終わるぐらいなら――」
南野  「まだ始まってもなかったやないか」
金太  「負けた奴が何言うてんねん」
南野 

「負けたから言うとんじゃ。チャンスがあんのに遠くから見てるだけで何しとんねん」

金太  「機が熟すんを待っとったんじゃ!」
南野  「言い訳か」
金太  「真実や」
南野  「まだ終わってなかったらどないすんねん」
金太  「……」
南野 

「またやっぱり遠くから眺めとくんか。他の女にはスケベなこといっぱいできるくせに情けないやっちゃ」

金太  「やかましいわい!」
南野  「やかましいのはどっちや!」
  静まり返る。
じっと聞いている玉雄。
織田、いづらくなり、
織田  「あの俺、帰るわ。ちょっと用あるし」
南野  「あかん」
織田  「エーッ!」
金太  「帰したれや」
南野 

「(織田に)おまえも友達やろ。言うことなくてもちゃんと聞いとけ(金太に)河野友香里のことはともかく、お父さんの気持ち、わかってあげぇや」

金太  「わかりたないわ」
南野 

「いや、おまえはわかってるはずや。わかってる自分を認めたくないだけや」

金太  「帰ってくれ」
南野 

「ああ帰るわ。助けてもろたくせに四の五の言う奴の家になんかいとぉないわ」

金太  「……」
南野  「(織田に)行こか」
織田 

「(金太に)じゃあな。いろいろ事情は立て込んでるみたいやけど、とりあえず命は助かったみたいで俺、めっちゃうれしいから」

金太  「……」
  織田、鈴木アンナのヌードポスターを見せる。
金太  「ンゴッ!」
  と股間を押さえて悶える。
織田、高笑いして南野とともに去っていく。
金太  「おまえ!」
  と追おうとする、その足を玉雄が払う。
玉雄  「ええ友達やないか」
金太  「……」
 


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