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【タイトル】 |
「ママは強くなんかない!」 |
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【作者】 |
高杉 秋子(たかすぎあきこ) |
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【E−mail】 |
未公開 |
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【シナリオ】 |
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《梗概》 翔太は近所でも評判の悪ガキ。母親の一ノ瀬容子は、そんな息子に手を焼いている。翔太のせいで容子は主婦仲間からも浮いており、孤独感と疲労感に苛まれる毎日を送っていた。 夫の進也は、タバコ会社を代表して、度々テレビにも顔を出すやり手の広報部長。しかし子供の事は全て容子まかせで話も聞こうとしない。 ある日、容子は言うことを聞かない翔太を車に残したまま、スーパーで買い物をする。しかし、その間に翔太は何者かに誘拐されてしまう。 自宅に脅迫状が届く。内容は「身代金一億円の要求」と、進也が出席するタバコの有識者会議の席上で「受動喫煙の有害性を認めろ」というものだった。 身代金は会社に用立てて貰う事になったが、自宅からもあるだけ出さなくてはならない。だが、容子は身代金の支払いを拒否。子供の為にこれまで精一杯やってきたのに、この上貧乏なんて耐えられないと言う。進也は妻を責めるが、受動喫煙の有害性を認める発言をする事は躊躇する。我が子が誘拐されたというのに、醜い喧嘩を繰り広げる二人に、刑事の坂本と小野寺は唖然とする。 結局、身代金を犯人に支払う事となる。刑事たちは犯人逮捕に意気込むが、裏をかかれ、まんまと一億円を奪われてしまう。犯人逮捕に失敗した上、子供も帰ってこない。進也はショックで寝込んでしまう。 その後の捜査により、翔太が誘拐された時刻、進也は会社を休んで女性と一緒だった事がわかり、進也を責める容子。進也はそんな容子の態度に逆上し、容子を殴る。 坂本は「男なんてそんなもの」と進也に理解を示すが、小野寺は、一人で家事と育児を抱え込んでいる容子に同情する。 そんな中、手違いから進也が肺気腫である事がマスコミにばれ、「タバコ会社の広報がタバコ病」としてバッシングされる。 窮地に立たされた進也は、タバコ会議の壇上で、子供が誘拐され、脅迫された事実を喋ってしまう。会場は大騒ぎになる。 誘拐事件は公開捜査へ。進也へのバッシングが止み、同情的な報道が行われる。一ノ瀬家には、全国から励ましの手紙が届く。 しかし容子は、身代金の件では散々容子を責めながら、自分は子供より自分の会社での立場を優先させたとして、進也を激しく責める。 一方、犯人たちは、進也が要求を無視した事に怒る。そして犯人の一人が爆弾を作ると、再び進也を脅迫し、タバコ工場を爆破させる計画を思いつく。 犯人から、タバコ工場の爆破予告の電話が入る。刑事たちが慌てる中、進也宛に届いた宅配便を容子が受け取る。中を開けてみると爆弾が入っている。手紙には「警察に見つからないように爆破しろ」と書いてあり、青ざめる容子。 進也は病気が悪化し寝込んでいる。容子は爆弾の話を小野寺たちにしようとするが、坂本と進也の事で口論になり、言うのを止めてしまう。絶望的な気持ちになった容子は、自爆して死のうとするが、出来ない。 やがて警察の捜査で、犯人グループが割り出され、警官隊がアジトを包囲する。 これで逮捕も時間の問題だと一同安堵するが、進也だけは事件解決後の会社での自分の立場を不安がる。 犯人たちはアパートに立てこもり、出てこない。膠着状態の中、容子が一人で中へ入っていく。警察、マスコミ、そして犯人ですら、容子が母親として身を挺して子供を救いに乗り込んだと考える。 ところが、容子は爆弾を取り出すと、アパートをを爆破し、自殺しようとするのだった。予期せぬ容子の行動に恐れおののく犯人たち。犯人たちは子供を解放し、自首しようと容子を説得し始める。 進也も現場に駆けつけるが容子を止められない。 犯人たちは、容子から爆弾を力ずくで奪おうとするが、もみ合いになるうちに、床に落としてしまう。子供を道連れにしようとした容子だが、爆弾が落ちる瞬間、咄嗟に翔太を庇う。 爆弾は不発かに見えた。一同は安堵し、容子は息子への愛情を再認識する。 が、次の瞬間、翔太が爆弾を蹴飛ばす。 爆発。 犯人の作った爆弾が稚拙だった為、爆発は小規模なものとなり、全員、一命を取り留める。 警察が踏み込み、犯人は逮捕され、子供は無事保護される。 詳細を知らないマスコミは危険を顧みず、我が子を救おうとした母親として容子を絶賛。 「母は強し」などと騒ぎ立てる。 (終) |
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