シナリオ講座      一般社団法人シナリオ作家協会


     
   森岡利行 (シナリオ作家・映画監督)

監督日誌
http://ameblo.jp/straydog-since09/

脚本・監督作品
映画「女の子ものがたり」(原作:西原理恵子、主演:深津絵里)公開中
2009年秋全国ロードショー予定
http://www.onnanoko-story.jp/

TBS金曜ナイトシアター「帝王」(出演:塚本高史、袴田吉彦)放送終了
2010年1月6日DVD発売
http://www.mbs.jp/tei-oh/

脚本作品
NHK金曜ドラマ「ツレがうつになりまして。」
(出演:藤原紀香、原田泰造)放送終了
http://www.nhk.or.jp:80/kindora/tsure/



                            


2009年9月28日(月曜日)

今日から「リレー日記」を書くことになった。
私自身、自分のblogがあるので、
そちらは当分、お休みだ。



現在、脚本と監督作品の「女の子ものがたり」が
公開されているのだが、舞台挨拶の打ち上げの
時に、プロデューサーから、
「これから、批判も多いですよ」と言われた。

けっこう色んな人に褒められて、いい気持ちになっていたが、
そう言われて、覚悟はしていた。
しかし、こんなに賛否両論あるとは思わなかった。
前回の映画はそれほど人の目に触れなかったということか。

それでも、ありがたく批評を読んでいる。
批評を書いてくれる人には感謝している。
それが、糞味噌にケナされているものでもだ。

映画に関心を持ってくれている。
映画に時間を費やしてくれている。
色んな見方があるのだと、面白く感じることもある。
物事の解釈は色々あっていい。

恐いのは無視されることだ。
今まで無視し続けられたからね、私の映画は(苦笑)。



まだ観てない方、是非劇場で観て下さい。
シネクイントは10月10日までらしいから、お早めに。

今日は10月公演の劇場の下見と、
中野に新しく出来た小劇場の内覧会に行ってきた。

明日はシナリオ講座基礎科昼間部の面談会だ。



2009年9月29日(火曜日)

シナリオ会館にて基礎科昼間部の打ち合わせを石森史郎先生と。

その後、講座受講希望者との面談。
「シナリオを勉強するのに、入門書は全部読破しようと思ってるンですが……」
と話す受講者に、石森先生の書かれた入門書“シナリオへの道”を勧める。

実際に現場を経験され、プロデューサーと戦い、
監督とも戦い、観客とも戦っているライターの言ってることは身に滲みる。

私も「約束」という映画を観て、
こんな素晴らしい映画の脚本を書かれた人の
入門書は是非、読もうと思って、一番最初に買ったと思う。
(多分、古本屋で)

名作映画のデーターを集め、分析しただけの入門書なんかくそくらえだ。
そんなもんで良い脚本が書けるなら私がとっくに書いてるさ(笑)。

にしても、いつも一緒に組んで下さるライターが大先輩なのは嬉しいかぎりだ。
前回は塩田千種先生だった。

塩田先生は昔、私が役者をやっていた頃、昼ドラ「お見合いの達人」の
オーディションを受けた際に、審査員をされていた。
「実は俺、シナリオ書いてるンですよね」と言うと、
「商売敵作っちゃいけないね」と合格させてくれ、何と昼ドラのレギュラーにしてくれたのだ。
でも、ライターになってしまいましたが(笑)。



次回公演「悲しき天使」のチラシが出来た。
大阪の飛田遊郭を舞台に繰り広げられる悲喜交々なお話だ。
本当にタイムスリップしたかと思う街並みに、遊女が顔見せしている場所だ。
近くには交番もあり、完全に治外法権となっている。
女性が歩いていると遣り手婆さんに水をかけられたりするが、
男性は、一度は行ってみるといい。



2009年9月30日(水曜日)



来年やるドラマの企画をシコシコ考える。
まずは自転車でブックオフに行き、あちこちうろうろする。
たまに一度、売った本を買い戻したりするので情けない。
けっこう高く売ってやがる。

残念だ。

同じ週刊誌を間違えて二度買ってしまうより残念だ。

パチンコで台を替えた途端、前の台が大当たりするくらい残念だ。

それでも10箱出て、喜んでどんどんつっこんだら、
全部飲まれてしまったくらい残念だ。

ユニクロで買った同じ服を、事務所の若手俳優が着ているのと
同じくらい残念だ。

事務所のトイレに入ったら、ペーパーを替える番が
必ず自分、なくらい残念だ。

それから、事務所に戻って、次回公演の台本の直し。
舞台は脚本とは言わず、台本と言うことが多い。

今日はそんなにたいしたことがなかったので、
文化通信と大人総研のインタビューでも載っけておく。


文化通信
http://www.bunkatsushin.com/modules/bulletin1/article.php?storyid=158
大人総研
http://otona.yomiuri.co.jp/jeans50/sengen/090629.htm



2009年10月1日(木曜日)




けっこうたいへんだ。
なにがって、人生そのものがたいへんだ。

さしんは女優の風吹ジュンさんと「女の子ものがたり」の撮影現場で。
風吹さんも若い頃から、離婚だ、なんだでたいへんだったらしい。
そんな話を酒も飲まずに話してくれる気さくな女優さんだ。

「中学校の時ファンでした」と言うと、
すぐさま私の歳を言い当てた。
「女の子」の後も脚本を書いた「ツレがうつになりまして。」に
出演していただいた。
私が現場に行くと、「なんで監督が来てるのよぉ」と仰ったので、
「実は私、本業は脚本家なンです」と答えた。

じゃあ「監督はバイト」かと言われそうだが、
四年に一回くらいしか撮ってないようじゃねぇ。
でも七年に一度とか、名監督なのに三本しか撮ってないとか、
いるもんね、そういう監督。

今日は四谷にあるDVDの販売会社に行って社長のOさんと雑談。
私の監督デビュー作を販売してくれた会社で、
いろいろ、たいへんだけど、それなりにやっているそうで、なりよりだ。

その後、渋谷にある製作会社へ営業。
うすうすはわかっていたが、×××が××い話しを訊いて驚愕。
というか、最近そんなのばっかりで、たいへんなのだ。
××会社でぶいぶい言わせていた×××の社長なんか夜逃げだって。
ありえるか?
ありえる。

なんか笑ってしまった。

そうか、いよいよダメだったら逃げればいいんだ。
死ぬよりはマシだな。
「だったら死ねよ」なんて言う人はいないだろ。

いるけど。

それでもその会社のプロデューサーとは前向きな話しが浮上し、これまたなりよりだ。

営業は交通費しかかからないもんね。
これで×××万円儲かるなら、たいしたもんだ。

新しい企画の話しもし、前向きに検討してくれるとのこと。
そういえば、私の脚本家デビューも営業からだった。

まず、阪本順治監督に脚本を送りつけた。
監督は親切に「これから読みます」と留守番電話に入れてくれていた。

読んだ後に連絡があった(携帯のない時代)。
たまたま家に居たので電話に出た。
監督は感想を言い、切ろうとしたので、「会って下さい!」とお願いし、
初対面の日に、お店を四件ハシゴした。

最後はレディ・ジェーンで俳優の小林薫さんと
当時プロデューサーの荒戸源次郎さんと、
広田レオナさんがいた。
監督は小林さんと映画のことでケンカを始めた。
朝方、タクシーで監督に家まで送ってもらった。
最後に「頑張れよ、俺も頑張る」と言われ別れた。

近年、監督の忘年会に顔を出し、その話をすると、
「あの頃、女と別れて淋しかっただよな」と言っていた。
もう15年前の話しだ。

それから、その脚本を持って、大映に行った。
月刊シナリオで大映に持って行ったら実現したという
「オールナイトロング」という映画を撮った村松監督の
エッセイを読んだからだ(最近、村松監督とも知り合った)。
「阪本監督が面白いと言ってくれた脚本です」と言って、
置いて帰った。

半年後、「あのシナリオ、面白いと言ってる監督がいるから、会いにこない?」
とプロデューサーから電話があった。望月六郎監督を紹介された。
それから一年後、私は脚本家としてデビューした。

営業だ。
営業はお金がかからない。
売り込むのはタダだ。

阪本監督に読んで貰った脚本は、10年後、「子猫の涙」として
映画になった。

頑張って、営業せんといかんね。



2009年10月2日(金曜日)



本日も某テレビ局のプロデューサーと打ち合わせ。
その方も関西人なので動きが早い。

やはり自分が関西人なので、
関西人の仕事仲間が多い。

前回、TBSで深夜放送された「帝王」の
脚本打ち合わせは局Pも出資会社も、
制作会社も、みんな関西人だった。

その関西人が集まって、
みな標準語を喋っている、なんと気味の悪い光景か。

その昔、井筒監督と初めて会った時、
「関西人のくせに、関西弁で喋べらんかい!」
と怒られたことがある。

喋ると、相当、ガラが悪くなると思う。
大阪でも河内の方はガラが悪い。
語尾に「やんけ」がつく。

「河内のおっさんの唄」というのがあったが、
「ようきたのうワレ」という歌詞で始まるのだが、
標準語で言うと「よくきたね、君」と言う意味だ。

宇多田ヒカルの唄で、
「どちらまでいかれます、ちょっとそこまで」という歌詞があるが、
あれなどまるっきり関西弁だ。
そのあと、「もうかりまっか、ぼちぼちでんな」と続くはずだ。
関西人なら。

そんな関西出身のプロデューサーと打ち合わせをし、
オリンピックの開催地がリオデジャネイロに決まって、
みなさんガッカリしているところで本日はおしまい。

明日は久々に芝居の稽古だ。



2009年10月3日(土曜日)




おお、もう一週間だ。
プロデューサーに分厚い資料を渡されて、
読んでいるのだが、頭になかなか入ってこない。

もっと勉強しておけばよかった。
やはり脳の皺は多いに限る。

中学生の頃、オヤジに学校の勉強は社会に出てからナンの役に立つか
訊いてこいと言われたことがある。
私は因数分解はいつ使うのか数学の先生に訪ねたら、
答えに窮していた。

答えの記憶がないのだから、
きっと答えを貰えなかったのだろう。

今思うと、その因数分解こそ、
脳味噌の皺を増やすことに役立つのではないか、
そう思うえるようになった。

脳の成長は20歳くらいで止まるらしい。
それまでに皺をいっぱい増やすのだと脳科学者が言っていた。

あの時、数学の先生が答えられないンだから、
勉強なんて別にしなくてもいいやと思ってしまった自分が悪い。

悪いのか?

勉強がもっと好きな人間だったら、
もっと面白い脚本が書けるのだろうか?

勉強もせずに遊び倒したから、
脚本が書けるンじゃないのか?

う〜ん。
よくわからんけど、

本日は芝居の稽古。
若い奴らはみんな楽しそうだ。

歌あり、踊りあり、イケメンあり、かわいこちゃんありの楽しい芝居なので
時間のある方は是非。



2009年10月4日(日曜日)

ブログ最終日。
本日は事務所のでかいテレビで
黒澤明監督の「悪い奴ほどよく眠る」を観る。
なんか、観ていたら、中川大臣が自宅で死んでいたらしい。

本当に……なんだろうね。
裏の話しは恐いよね。

夕方に事務所でやっているワークショップの一環としての
ボクササイズに顔を出す。

まずは縄跳び三分間を2ラウンド。
うちの休憩は30秒だ。
(試合は1分)




これがタイム計。
自動的に三分経つとブザーが鳴り、
30秒でまたブザーが鳴る。




それから、鏡に向かってジャブやワン・ツーの練習。
ジムだとこれだけを三ヶ月くらいやらされる。
サンドバッグなんか叩かせてくれない。




それから二人ペアでマスボクシング。
パンチを相手の躰の紙一重で止め、
お互いに打ち合う練習。




そしてボディ打ち。
女子は男子の腹を思い切り、
倒すつもりで打つ。
男子はそれに耐える。




それが終わったら、今度は女子が男子の
腹の上に乗り、ジャンプ30回。
男子の中にはM気のある奴がいて、
「もっと〜もっと強くぅ〜」と悲愴な声を出している。




ボクササイズが終わるとミーティングをして、
近所の居酒屋で乾杯。
これだけ汗をかくとビールが最高に美味い。
ビールを美味しく飲む為に、
ボクササイズをやっていると言っても過言ではない。




盛り上がったついでに、カラオケへ。
私は歌わないが、誰が上手が見極め、
次回公演の参考にする。




そんなこんなで毎日を過ごしている。
たいしたことはない。

ではまた、いずれ。
映画「女の子ものがたり」は観てね。

最後に香港映画祭で撮ったジョン・ウーと。
「あなたと同じ会社で映画を作ったンです」
と図々しく握手を求め、さしんを撮ってもらった。

きさくな方で良かった。
優しい人だった。



みなさん、また、どこかでお会いしましょう。


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