【タイトル】 

「失われた歳月」

【作者】 

もうり なおこ

【E−mail】 

mohri@tc.catv.ne.jp

【シナリオ】

非公開

 

《梗概》

山口せつ子(58)は、短大2年の夏、同級生の妹尾律子と訪れた海水浴場で、国立大4年に通う和田恭平と小坂貢に出会う。貢の気持ちを知りながら、ひそかに恭平に魅かれるせつ子。しかし、恭平の気持ちは律子に傾いていた。

律子は、初秋に飛び立った留学先のロンドンで、その年の冬、不慮の事故死に遭う。失意の中、恭平も追うようにイギリスへ。

卒業後、せつ子と貢は結婚し、貢はせつ子の養子となる。

 

時は流れ・・・・・・。せつ子夫婦の一人娘・ゆき子が、父・貢と同じ大学に現役合格し、郷里の九州を離れ、東京で一人暮らしを始めることになる。貢との結婚生活に破綻を感じていたせつ子は、ゆき子を追って居候生活を楽しむ。

それは、せつ子にとって、久しぶりの都会生活の謳歌でもあった。  

 

ゆき子が英文科に入学した同じ年、長年の英国生活に終止符を打った恭平が、母校で教鞭をとることになった。授業を通して、恭平に、熱烈に惹かれていくゆき子。そして、何十年ぶりに再会するせつ子と恭平。

思いがけない出会いに、胸熱くするせつ子だったが、ゆき子の恋する相手が恭平であることも知ってしまう。

 

青春時代に味わった「せつない思い」が、娘を媒介に、再び、せつ子の胸にえぐるように去来する