【タイトル】 

「カモメ」

【作者】 

志村 朋子(しむら ともこ)

【E−mail】

【ホームページアドレス】

非公開。作者にご連絡されたい方はシナリオ講座へお問合せ下さい。シナリオ講座から作者にご連絡いたします。
http://www005.upp.so-net.ne.jp/This_is_TOMO/

【シナリオ】

非公開

 

《梗概》

清水桃子は、サクラ飲料?で数々のヒット飲料水を生み出した、独身の先鋭の女性管理職である。『カモメのジョナサン』の孤高のカモメに自分と同じものを感じ、仕事に打ち込むことを生き甲斐としてきた。
 そこに、十一年前の婚約者であった仁井谷修二が、桃子の部下として赴任してくる。仁井谷は桃子と正反対のつくすタイプである理佳の誘惑に負け、桃子との婚約破棄後、理佳と結婚し現在は二児の父親であった。家庭第一の仁井谷であったが、自分より役職が上でバリバリ働く桃子の仕事ぶりに触発され、朝日運送と提携し、大幅な運送コストを削減するプロジェクトを打ち立てる。しかし、そのプロジェクトを桃子と一緒に進める事となり、密かに戸惑う桃子と仁井谷。
 そんな折、桃子は社の医師である奥平と知り合う。交際を始める桃子と奥平。実直で、優しく見守ってくれる奥平に、桃子は好意を抱き始めるが、どこか仁井谷のことが頭から離れない。理佳は、仕事に打ち込む仁井谷に、最初は家族の為と喜んでいたが、桃子と一緒に仕事をしていることを知り嫉妬する。
 そんな中、朝日運送が実は倒産寸前であることが発覚。呆然とする仁井谷を励ます桃子。プロジェクト再建に走り回る桃子と仁井谷。いつしか、二人の間に、固い友情が芽生える。また、ひょんなことから知り合う仁井谷と奥平。奥平が桃子にプロポースをしたことを知った仁井谷は、二人の仲を祝福しながらも内心複雑である。
 そこへ、朝日運送が高速道路で玉突き事故を起こし、プロジェクト再建は完全にアウト。仁井谷は仙台工場へヒラで異動、一方、桃子は将来を有望視され、現在の役職のまま。そのことを知り、逆上する理佳。「昔の恋人とあって無理をしたから」となじる理佳に、仁井谷は家を出る。理佳は会社へ行き、桃子に「家族を滅茶苦茶にした」と公衆の面 前で罵る。
 このことが社で問題となり、桃子は開発の担当から外される。そのことを知り、桃子に謝る仁井谷。桃子の傷付きながらも健気な姿を見て、仁井谷は、「君はカモメじゃない――ずっと君は大切な人だった」と告白する。桃子も「私は、あなたの家庭が羨ましかった」と思いを打ち明け、結ばれる二人。
 しかし、二人の関係を知った理佳は動転し、車に跳ねられてしまう――。理佳の事故を知り、罪の意識に苦しむ桃子。そんな桃子に、奥平は、「自分の気持ちを捻じ曲げることはできない」「君が、本当に望むことをすればいい」と優しく諭す。――何かがふっきれる桃子。
 海を見ながら、別れる桃子と仁井谷。「私をカモメじゃないと言ってくれてありがとう」そんな桃子を、眩しく見詰める仁井谷。
 一年後。桃子はひた向きに働いている。窓越しには、カモメの群れが羽ばたいて――。