【タイトル】 

「石くれの歌」

【作者】 

三浦 健次(みうら けんじ)

【E−mail】

itemae-osaka-buffaloes@docomo.ne.jp

【シナリオ】

非公開

 

《梗概》

 間柴真理絵は車椅子で生活している。二年半前の事故が原因だ。その事故で息子もなくしている。夫の孝文は事故の前から付き合っていた愛人のゆかといっしょに、ゆかの故郷の岡山で暮らしている。真理絵はそんな二人に静かな殺意を抱いているができることといえば無言電話ぐらいだ。
 ある日、母親の京子と買い物に行く途中に偶然ホステス募集の貼り紙をみつけて、こっそり面 接に行く。夫と愛人に復讐するためのお金を作りたかったからだ。
 店主の男は雇うのを渋ったが店の奥でこっそり行っている風俗サービスに真理絵を雇うことにする。
 そこに客として来た元ヤクザで今は強盗団の一味の岸雅之が真理絵を気に入り親しくなる。二人は真理絵が遭遇した事故の前に、偶然出会っていた。
 真理絵の密かなアルバイトは両親にばれて家に閉じ込められるが、なんとか逃げ出して雅之に自分を岡山に連れて行ってほしいと頼む。雅之も今の生活に嫌気がさしていて、仲間の金を奪って、真理絵と二人で西へ向かう。
 雅之は大阪で刑務所仲間の佐治に偽札のパスポートを用意してくれるように頼む。真理絵と二人で海外で暮らすつもりなのだ。
 惹かれ合う二人だが雅之は真理絵を抱くことができない。過去の殺人が彼の心の傷になっていたのだ。真理絵もまた夫のことを忘れてはいなかった。

 そのうち強盗団の仲間に二人の居場所はばれて金を取り戻され、殺されそうになるが、真理絵の勇気によって二人は助かる。もう一度戻ってきた強盗団の男達は雅之との銃撃戦で死ぬ 。逃のびたもう一人も、雅之の追撃で交通事故を起こし金を積んだ車ごと炎上して死ぬ 。
 金を失い人生をやり直す夢を失った雅之は、真理絵といっしょに死のうと持ちかける。躊躇した真理絵だがOKする。
 雅之はそんな真理絵に新しい人生を生きて欲しいと願いだす。真理絵には死ぬ 前に夫と愛人を殺してすっかりして死のうと嘘を持ちかけ、岡山に向かう。夫を殺すフリをして真理絵に新しい人生を生きろと諭す。真理絵にもそんな雅之の心は伝わる。しかし雅之は銃を持っていたため愛人の呼んだ警官に逮捕される。