【タイトル】 

「学部長候補」

【作者】 

木下 武人(きのした たけと)

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【シナリオ】

非公開

 

《梗概》

 古場一成は福南大学経済学部教授。大学では次期学部長の改選が迫っている。現役現学部長の村田は、抬頭する反対派の藤井教授の勢力を必死に阻止しようと苦渋する。その対策を練る村田派の会合が、河野温泉で行われた。
 その夜、古場は村田からいきなり、学部長候補に推せんされ困惑する。古場は自分が政治的役職に向かないと強く辞退する。
 一人、ホテルに残った古場は、美貌のコンパニオン北川祥子と出会うが、酒宴中に祥子の夫・三郎に誤解され傷つけられる。
 古場には美しい見栄と虚栄心の強い妻の雪江が居る。
 経済学部の藤井派には、アメリカ留学帰りの経済学者、田村浩二があり、立候補せざるをえなくなった古場と対決することになる。藤井派からの学部改革、予算の見直し、教授・助教授のプロモート等の人事を策しての激しい票集めが始まる。
 一方、古場には祥子の離婚に関する問題で、夫の三郎とトラブルを起す。
 そして、窯元の女社長、山邊里江から頼まれて、祥子を博多のマンションに匿う。だが、三郎は祥子を刺す。刺傷事件はマスコミの記事となり、スキャンダルとして学部長選への致命的敗因と思われた。  見も心もずたずたに切り裂かれた古場は、辞職を決意し、最後の論争会で、北川祥子との出会いや、男と女の世界について、学部長候補の問題にからみ、切々と己れの心情を訴える。
 投票の結果、古場は僅差で学部長に当選する。だが、あれ程、愛し合った祥子は当選を待たずに、「自分が居ると、古場一成の人生は破滅する」と自身に強く言い聞かせ、東京へと旅立つ。
 古場には人生の寥しさが残る。