シナリオ講座      一般社団法人シナリオ作家協会


     
 横幕智裕 (シナリオ作家)

  北海道出身、シナリオ講座43期研修科修了

  ■主な作品
  ・2010年 TV「横山秀夫サスペンス・自伝」(WOWOW)
  ・2009年 TV「(情報番組)ルビコンの決断(ドラマ脚本)」(TX)
  ・2009年 漫画原作「ハナデカ!」(スーパージャンプ)
  ・2009年 ビデオ映画「静かなるドン〜新章〜1、2」
  ・2008年 TV「鉄道むすめ〜Girls be ambitious!〜」(tvk他)
  ・2007年 漫画原作「東京ドキュメント」(スーパージャンプ)


                            


2010年3月29日(月曜日)

朝9時頃、起床。

無理やり体を起こす。
曜日が関係ない仕事をしているはずなのに、月曜日は憂鬱な気がする。
ボーッとしながら、とりあえずパソコンの前に座る。今朝、締め切りのプロットがあるのだ。
コーヒーを飲みながら、昨日の夜に書いたプロットを読み返してみる。気になるところが多々見つかり軽く焦る。
直して誤字脱字をチェックして送信。
とりあえず一安心。

午前中はそのままダラダラと過ごす。
本を読んだり、録画したドラマを観たり、ネットサーフィンしたり。
基本的に怠け者なので、ダラダラ過ごすのは苦にならない。

午後から違うプロットを書き始める。
原作があるが、大きく変えなければならない。エピソードも足りない。
どうしようか……、とパソコン前でしばし悩む。

煮詰まったのでノートパソコンを持って家を出た。
今日は夕方から打ち合わせがあるので、それまで喫茶店で書こうと思ったのだ。
喫茶店で考えていると、気分が変わって少し進んだ。なんとなく先が見えた感じ。
結局、先が見えた感じで時間切れになってしまった。

打ち合わせは滞りなく進んだ。

打ち合わせが終わり、プロデューサーと飲んだ。

付き合いの長いプロデューサーなので、腹を割って楽しく話す。そして調子に乗ってハイボールを飲みまくる。
気がついたらかなり酔っ払っていた。

帰り道は罰ゲームのように寒かった。本当に3月末なのだろうか。



2010年3月30日(火曜日)

相方にこの日記を読まれた。「哲学がないよね」と一言。哲学って何だ?
そうそう生活の中に哲学などあるわけがない。そもそも日記に哲学が必要なのか?
男女の間に横たわる溝は暗くて深い。

朝から腹が立つ。かなりイライラしてキーボードを叩く。何に対してイラついたのかは書けないけど。人に読まれることが前提の日記って微妙だな。書けない事ばっかりだ。人には「怒らなさそう」と思われているようだけど、結構、頻繁に怒っている。あまりにも腹が立ったので床の上をグニグニと転がる。

午前中は昨日のプロットの続き。見えた感じがしたけどあっさり見失う。煮詰まったので昼食がてら本屋へ行く。本屋が好きだ。最近はAmazonで買うことも増えたが、やはり本屋が最強だ。目当ての本を探しているうちに、面白そうな本を発見してついつい買ってしまう。おかげで部屋にはジェンガのような本のタワーが何本も聳え立つ。

村上春樹氏の『1Q84』を買おうかどうしようか、しばし悩む。僕はこう見えて(どう見えているかわからないけど)、村上作品が好きだ。『羊をめぐる冒険』なんて、何度読んだかわからない。しかし、『1Q84』に関しては、どうも食指が動かない。理由は簡単で、売れすぎているから。「売れてます!」という報道が出た途端、誰もがとりあえず買ってみたって感じがして、どうも買う気が起きない。

僕は昔からそうなのだ。友達が並んでガンダムプラモデルを買っていた時も、ドラゴンクエストにはまりまくっていた時も、キン肉マン消しゴムを集めていた時も、全く興味が沸かなかった。そんなメンドクセー男なのです。結局、4冊の本を買ったが、『1Q84』は買わず。帰って来ると日曜にAmazonで買った本が届いている。買ったのを忘れていた。

夕方から赤坂で打ち合わせ。行く電車の中で読まねばならない原作を読む。面白い。自分で見つけたなら大々的に発表したいくらい面白い。まだ途中だけど。

打ち合わせは難航。そして最初の方のブレストでありがちな「そもそもこの設定でいいのか?」というそもそも地獄に迷い込む……。

その後、打ち合わせで一緒だったライター仲間のUさんとお茶をした。

Uさんとは何度か一緒に仕事をした仲間。同じ43期研修科だ。彼女からみんなの近況を聞く。みんながんばっている。負けていられない気持ちになった。今日の企画も無事に着地してくれることを祈る。

帰り道、ファミレスに寄ってプロットの続きを考える。飽きると別の原作本を読む。それを何度か繰り返す。

DVDを観て寝る予定。



2010年3月31日(水曜日)

以前から田宮榮一さんが気になる。元警察官で、「捜査のプロ」としてよく事件についてコメントする、あの人だ。その田宮さんが、ある事件の犯人像について意見を求められた時のコメント。

「犯人は20代から30代、もしくは40代から50代と思われます」

ステキだ。ステキすぎる。「もしくは」というところにシビれる。その他にも「日本人、あるいは外国人の男性もしくは女性」「計画的な犯行でなければ突発的な犯行の可能性」「単独犯もしくは複数で犯行を行っている」など、シビれるプロファイリングを展開している。この推理はほぼ的中しているに違いない。「ヤスコとケンジ」をやっていた時、日テレのカフェレストランでしょっちゅうお見かけした。

午前中はプロット。じっと考える。思いつたことをひたすら書く。飽きると昨日買った本を読む。読んだのはE・キューブラー・ロスの『死ぬ瞬間』。病気などで瀕死となっている二百人にインタビューしたという本だ。死に向かう人の心の変遷が克明に描かれている。とても面白く、読んでいるうちに午前中が終る。

午後から出かける。『ハートロッカー』を鑑賞。思ったより客が少なかった。公開中なので感想は書かない。

相方と外で夕食を摂る。僕はタイ料理を主張したが、相方はフレンチを食べたいと譲らない。当然、僕が折れ、カジュアルフレンチの店へ行く。料理は美味しかった。僕の意見は採用されないのに、支払いの時には僕の財布が採用される。何となく腑に落ちない。美味しかったからいいけど。

帰ってからテレビで川崎フロンターレのACLを観る。敵地メルボルンでの悔しい敗戦。これでACL敗退の可能性が濃くなってしまった。今年は等々力競技場に何回行けるだろうか。

明日はエイプリルフール。盛大なウソをついてやろう。



2010年4月1日(木曜日)


午前中、プロットを書く。録画したドラマを観る。本を読む。

午後から打ち合わせ。頓挫していた企画が再び動き出したのだ。プロデューサー、監督とホン打ち。

終った後、ファミレスに寄りプロット書き。

シナリオライターのA君から電話がくる。沖縄より帰還の報告を受ける。仕事の一環とはいえ沖縄旅行は実に羨ましい。久々に長く話した。

明日は『サロン雀の巣』の花見。しかし打ち合わせがある。終ってから顔を出せるといいのだけど。

嘘をつかずに一日が終る。眠い。



2010年4月2日(金曜日)

午前中、書く。書いて悩む。疲れたので途中で録画していたドラマを観る。

パソコンを持って外出。気分転換に外で書くことにする。

昼、ADの男の子が「美味いっすよ!」と言っていたラーメン屋に寄ってみた。僕が入った途端に行列ができる。ラッキーな気分。

しかし……、この店にはもう二度と行かないと思う。店内は一人ずつ席が区切られていて、両サイドに衝立が立っている。その上、目の前には壁。下方に小窓があって、そこからラーメンが出される。壁に囲まれてモソモソとラーメンを食べるのだ。ここはブロイラーか……。店の中はシーンとしていて、ラーメンをすする音が響く。すごく居心地が悪い。味云々よりも、僕はそんな店で食べたいとは思わない。そういうのが好きな人もいるのだろうけど。

午後から喫茶店で書く。思うように進まない。何かが上手くいってないのだが、それが何なのか……。

そのまま夕方から打ち合わせ。長いことかかる。終ったのは22時。花見に行ける時間ではなくなってしまった。それにしゃべりすぎて疲れた。スタッフとご飯を食べ帰宅。

もう少し書いてから寝る予定。



2010年4月3日(土曜日)


午前中、図書館へ。昨日の打ち合わせで風呂敷を広げすぎたので、その収拾のために資料集め。いくつか参考になりそうな本を借りる。

その足でTSUTAYAに行き、ひと段落したら観るつもりでDVDを借りる。借りたのは『愛のむきだし』。

午後から喫茶店で書く。

夜も家で書く。

それだけの一日。



2010年4月4日(日曜日)

朝方、何度か携帯電話が鳴る。その都度起きて確認するが、4通中3通がスパムメール。

残りの1通は古い友人から。「今日はマイバースデー」と書いてある。「知らんがな」とツッコミを入れつつ、返信メールを書く。何度も何度も書き直して送信した。メールがなければマメに連絡も取らなかったであろう友人。そんな人たちと携帯電話というツールで細く長く繋がっている。悪くないと思う。

一日中、パソコン前に座って書く。とりたてて何もない一日。

「書く」という一言には、色んな状況が含まれている。スラスラ進んでいる時もあれば、上手くいかなくて歩き回ったり、床を転がったり、うなったり、本を投げつけたり、ブツブツ独り言を呟いたり……。それらは「書く」という一言に含まれている。

これで僕の一週間の日記を終ります。時々書かせてもらっている『ルビコンの決断』は休みだったけれど、なかなか慌しい一週間でした。

ありがとうございました。


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