シナリオ講座      一般社団法人シナリオ作家協会


     
    五藤利弘 (シナリオ作家・映画監督)

  1968年新潟県長岡市出身。
  最新作:企画・脚本・監督作品「モノクロームの少女」

  「想い出はモノクローム」脚本・監督
  「聖美少女フィギュア伝」共同脚本・監督
  「ダーク・ラブ」共同脚本
  「雀奴(ジャンヌ)」脚本
  日本テレビNEWS「リアルタイム」特集の企画・プロデューサー・
  取材ディレクター
  「NNNドキュメント」プロデューサー・取材ディレクター など。


                            


2009年8月24日(月曜日)

今日から一週間、リレー日記執筆を賜りました五藤利弘です。
とはいえ、シナリオ作家の日記ということになると、自分が書いていいのだろうかという気持ちでもあります。
というのも、現在携わっているのが、テレビドキュメンタリー番組に、企業PR映像の演出の仕事。
さらに、今後控えているのが教育番組の演出、・・・などなど、シナリオ作家らしい日記にならないかもしれませんが、それでもこんなことしている輩もシナリオ作家協会にいるのだな、ぐらいにお読み下さい。

さて、第一日目。
今日24日月曜日は、現在仕掛かり中のフジテレビのドキュメンタリー番組「NONFIX」の編集作業をディレクターと一緒に昨日の昼から制作会社に篭もってやっており、編集作業をしながら今日を迎え、そして、朝を迎える。
「NONFIX」は、水曜日の深夜26時台という深い時間帯にやっている番組なのだが、あの森達也さんや是枝裕和さんなども携わってきた歴史あるドキュメンタリー番組。
その番組をつくることが出来るのはとても嬉しい。
僕は9月2日放送分の企画を進めていて、この企画ではプロデューサーとして携わっている。
とはいえ、制作費が安く、映画のように専門パートをそれぞれ専門スタッフに委託出来ないので、色んな作業を殆ど自分たちでやらなくてはいけない。
今回も、5月から企画を進めていて、事前取材、現場ディレクター、撮影などを担当ディレクターと手分けしてやってきた。
さらにはADのような仕事も、制作進行のような仕事もやらなくてはならないのが悲しい。
それはさておき、午前4時過ぎ。
50分尺のうち、45分ぐらいまでが繋がってきたものの、ディレクターもさすがに頭が回らなくなってきた。
僕は脇で口を出すだけなので、ところどころ居眠りしながらでもとりあえずいられるのだが、それでも僕も頻繁に居眠りするようになってきて頭が回らなくなってきた。
先が見えてきたし、頭が回らなくては効率も悪いので、7時まで仮眠をとることに。

7時までのつもりが、作業再開は8時から。
残り5分なのだが、エンディングに向けて盛り上がる大事なところだけに、なかなか決まらないまま時間が過ぎる。
午前9時。
フジテレビにて局プロデューサー向けの第一回目の試写を午後1時に行うので、さすがに焦ってくる。
赤坂の制作会社で作業しているから12時には出なくては間に合わない。
50分尺なので、書き出すのに50分掛かる。
逆算して11時までには編集を終えなくては間に合わない。
午前10時30分頃。
どうにか編集を終えて、書き出す前にラスト10分を見直す。
焦っていると大抵何かトラブルが出てくるのだが、例に洩れず、トラブルが起こる。
書き出し用のテープがない。
制作会社のあちこちを探すが未使用テープが見当たらないので、仕方がないので古いテープに上書きすることに。
テープをデッキに入れてまたトラブル。テープ再生用に持っていくカメラのコードが見当たらない。
制作会社のAD君に近所の編集スタジオに借りに走ってもらう。
そうこうしていると、もう11時。
ギリギリの時間で書き出したものの、ナレーション原稿や資料をコピーしているうちに12時を回っている。
ディレクターと二人、急いで飛び出し、電車ではもう間に合わないのでタクシーを拾って、首都高に乗り、レインボーブリッジを渡ってどうにか間に合う。
肝心の試写の結果は・・・。
ここでダメ出しされると仕上げ期間が一週間しかないので、とても気が重いのだが、構成もOKを頂き、試写した内容もほぼOKを頂いた。ディレクターと二人、ホッとする。
午後2時30分過ぎ。
次の試写は28日と決めてフジテレビを後にして、近くのイタリア料理の店でディレクターとささやかな祝勝会。
昼から呑むビールは旨い。試写でOKをもらえたのでさらに旨い。ジョッキ一杯が身体に染みわたる。
昨日から殆ど寝てないので、カメラを制作会社に戻して本編集とMAなどの手配をして早々に退散。
それでも、自宅に戻ったのが午後8時。
夕飯を食べて、少し休んでからこの日記を書こうと思ってテレビを点けたまま座椅子で居眠りしたらもう深夜。
日記も、作業途中の企業PR映像の編集も終らない。
慌てて作業を始めるが、日記も結局翌朝になってしまった。
振り返って考えると、仕事が日をまたいで続いているので、1日の区切りが自分でもつけづらい。
日記を書くタイミングもどこで書いていいか分からない。読むほうも、日にちや時間の感覚がなくなってしまうかもしれない。
そんな生活を綴った取りとめもない日記ですが、一週間お付き合い下さい。



2009年8月25日(火曜日)

昨日、一昨日のドキュメンタリー番組編集の疲れが出たせいか、昨夜は居眠りをしてしまい、夜何度も目覚めては、溜まっている企業PR映像の編集作業をしなくてはと思いつつ、もう少し居眠りしたままでいたいという煩悶を繰り返し、結局、今朝は5時過ぎにようやく起き上がった。
点けっぱなしだったテレビの、朝のワイドショーを観るともなしに眺め観ながら、昨夜送らなくてはいけなかったメールを数通送信しながらパソコンに向かっていると、画面に緊急地震速報なる警報表示が出た。
日記を書いている今、夜のニュースを見ていると、朝の警報は誤報だったとのニュース。なるほど、今朝のテレビでの警報表示は、このことだったのかと、ようやく自分の頭の中で話が繋がった。
誤報だったとはいえ、大きな揺れを知らせる警報に何も反応しなかった自分の今朝の状況を顧みると、警報が正確に発せられたとしても大きな揺れが到達するまでの数秒の間には自分は何も出来ないのだろうなと感じた。
しかし、さらに思い起こしてみると、十数年前に北海道南西沖地震が起きた瞬間、苫小牧港にいた僕は、揺れを感じた瞬間、すかさず一緒にいた仲間と内陸方向に逃げ出した。
そして、故郷新潟で起きた中越地震の時、都内で撮影素材をチェックしていた時に揺れを感じて、咄嗟にカメラを抱えて建物から飛び出したのを思い出した。
それぞれ当時のその瞬間のことを思い出してみると、人は頭で理解するより身体で反応するものなのだとひとり勝手に納得した。
さらにつらつらと考えてみて、映画も身体で感じるものなのだという当たり前のようなことがふと頭に浮かんだ。大きなスクリーンに映し出される画の連続、そしてそこに紡がれる物語は、大画面だからこそダイナミックに心を揺さぶり、全身に沁み込むように記憶に刻まれる。
そんな当たり前のことと思っていたことが、しかし、携帯で映画を観る若者が多いとのことで、大画面で観ることが当たり前ではなくなっているのだと、複雑な気分になってしまう。

地震の警報が映画の話になってしまったが、話を戻して、午前中は終らない企業PR映像の編集で終わる。
その後、午後2時に赤坂で打ち合わせがあるので出掛ける。
行きがけに、完成していた数社分の企業PR映像を郵便局で送る。残りはあと6社。ここで作業を中断するのが心残りだが、とにかく目先の打ち合わせが優先。

夕前、赤坂での打ち合わせを終えて、同じく赤坂にある制作会社に行き、昨日の試写で局プロデューサーに指摘頂いた「NONFIX」の編集直し作業をしているディレクターと編集直しの方向性を再確認する。
次の企画をどうしようかというような雑談をしつつ、仕上げの打ち合わせを終えてそれぞれ制作会社を後にしたのが夜8時前。
帰宅して、次に控えている書道番組の仕事に向けて、書道の基礎を本で勉強する。
ひらがなを繋げて書くことを連綿というらしいことは分かった。しかし、書かれている文字はひらがななのに、繋がっていると読めない。果たして、これで仕事が出来るのか。
疑問を抱きつつ、そろそろ一日が終わるので、日記を書かなくてはと、ようやく執筆。
すぐに書き終えるつもりが、つい時間をかけてしまい、もうすぐ日が変わる。

早く済ませて、残っている6社の企業PR映像を編集しなくては。
ということで、この後は明日朝まで企業PR映像の編集作業を続ける予定。



2009年8月26日(水曜日)

今朝は7時過ぎに起きた。
昨晩から企業PR映像の編集を続けていたのだが、5時前に眠気がさして作業がはかどらなくなってきたので仮眠をとって、目が覚めたのが7時過ぎ。
うだうだしながら新聞に目を通し、朝のワイドショーを耳で聞き、パソコンを開いてネットでニュースを眺める。
ここのところ、ドキュメンタリーのロケや監督した映画の宣伝などで地方に行ったり来たりすることが多くなっているので、世の中の動きに疎くなっている。そういうときには、いつもこんな感じで世の中の動きを少しでも把握するようにする。
そうこうしていると、9時を回ってしまったので、今日の作業を始める。
先日、お世話になっているテレビ制作会社に映事協から助成金申請の話があったので、折角なので今進めようとしている企画で申請してみようということになり、急いで企画書をブラッシュアップする。さらに、企画書にくっつけてあるプロットを手直しし始める。
日記を書いて3日目でようやく脚本家らしい仕事をしている。
しかし、すぐにドキュメンタリーのナレーションを依頼していた方のマネジャー氏から電話が入り、プロット直しも中断。
嬉しいことに、ご本人の了承を頂いたとのことで、引き受けてもらうことになった。
『Shall We ダンス?』など映画にも多数出演しているその方に引き受けて頂けたのは嬉しい。
ようやくナレーターも決まり、ホッとする。
しかし、プロットの作業は後回しとなり、テレビ局のスタッフにナレーター決定を伝え、許可申請関係の相談とフォーマットの確認などを済まし、ポスプロスタジオに連絡をして編集とMAの段取りをして、素材テープや受けテープの納入などの段取りをする。
と、脚本家らしく作業したのは小1時間で、いつの間にかテレビプロデューサーになっている。
その後、午後2時ぐらいまでドキュメンタリー番組の仕上げの段取りをつけて、ディレクターに電話。編集状況を聞いて、編集内容をちょっと話し合う。
企画書書きの作業を中断していたので、オフライン編集の仕上げを見せてもらうのは明日にしてもらう。
そして、ようやく企画書書きに戻るものの、プロジェクトメンバーや代表者の詳細を書かなくてはいけなくなったので、某映画会社のプロデューサーや企画に参画頂く方々に電話して申請書を埋めていく。
落ち着かないので、プロットは後回しにして、他の書類をつくっていくことにして、残りは明日テレビ制作会社に行ったときに社長にお任せしようかと、申請書作成作業をひとまず終える。

他にも、29日から新潟県の劇場で公開される『モノクロームの少女』の映写チェックの相談を撮影監督に相談したり、あれこれしていると、もう午後4時。

ここでひと休み、、衆議院議員選挙の期日前投票に行く。
30日は、新潟の劇場で映画『モノクロームの少女』:の舞台挨拶をした後、東京に戻ってドキュメンタリー番組「NONFIX」の本編集に立ち会わなくてはいけないので、投票に行けない。
明日明後日も「NONFIX」の仕上げや局での最終試写などがあるので、やはり行けない。
それで、投票を今日済ませた。
ここのところ、期日前投票に行くことが多いが、行ってみて、他にも期日前投票をする人が多くて驚いた。ニュースで期日前投票をする人が多くなったと言っていたが確かにいつもの期日前投票よりも多い。行列が出来ていた。
シナリオ作家協会でも、会長選出の投票が少なかったり、総会出席が少なかったりと問題になっているようだが、国政選挙は特に、棄権することが信じられない。投票など一度もしたことがないと自慢げに言う人に時々出会うが、そういう人はこの国から出て行って欲しいとすら思う。
投票は権利ではなく義務だと思う。権利ではなく自由を享受する為の最低限の義務だ。
などと、投票の帰り道つらつらと考えながら自転車を漕いでいると、今朝見た新聞折込のチラシでお茶が安くなっていたのを思い出して、近所の薬局にお茶を買いに行く。

そして、5時過ぎに帰宅。
気分を入れ替えて、また企業PR映像の作業に戻る。
そして、夜にかけて、ようやく1本仕上がる。1企業3分〜5分の短い映像なのだが、最初に凝ってつくり過ぎたので、他の企業分もクオリティを下げるワケにはいかなくなり、編集に苦しんでいる次第。地元の友人から受けた仕事でもあるので、安く引き受けてしまい、しかも当初の予定より企業数も倍以上増えていて、予算は据え置きという仕事。
どうも、自分はこういうことを簡単に引き受けてしまい抱え込んでしまう。誰かにビジネスの交渉ノウハウを教えてもらいたいといつも思う。
明日からドキュメンタリーの仕上げも佳境を向かえて、2日の放送までは気を抜けない。
今夜のうちにPR映像の編集もやれるところまで進めておかなくては。

ということで、この後も眠くなるまで朝まで作業予定。



2009年8月27日(木曜日)


今日は、ずっと抱えている企業PR映像の編集を昨夜から続けて、5時頃眠くなったので仮眠をとり、朝7時過ぎに起き上がって再開。簡単な朝食を摂って、午前中に1本仕上げて郵便局で送った。
映像を引き受けている各企業の方々には、脚本・監督した映画『モノクロームの少女』を観に来て頂いたり、応援頂いているので、手を抜けない。

企業PR映像の編集が予定より手間取った為、ドキュメンタリー番組「NONFIX」のオフライン編集をしているディレクターを待たせてしまい、ちょっと遅れて合流。赤坂の制作会社で朝から直していた部分を見せてもらい、シーンの繋ぎなどのカットをちょっと差し替えてもらって、直す部分の方向性を打ち合わせる。先日の局プロデューサー試写ではほぼOK頂いていたのだが、細かい繋ぎを整えて、完成度が高まってきた。
平行して、助成金申請のための企画書と申請書を昨日に引き続きパソコンで作成する。

夕方5時30分過ぎ。
別件の打ち合わせが1つあるので、作業を中断して赤坂の喫茶で待ち合わせて簡単に打ち合わせ。

7時過ぎ。
再び、制作会社に戻って、ドキュメンタリーのオフライン編集に合流。ディレクターと一緒に細かい繋ぎを整えていく。
夜9時過ぎに完成。
途中、いつも編集作業のサポートをしてもらっているアシスタントが合流して、完成したところで明日の試写用に書き出してもらい、本編集でスタジオに持ち込むための確認をしてもらう。
その他、試写と本編集の準備をして、自宅に帰ったのが0時過ぎ。

この後も、眠くなるまで企業PR映像の編集を続ける予定。
助成金申請のための企画書のプロットも直さなくては。



2009年8月28日(金曜日)

今日は、6時に座椅子の上で目覚める。
ここのところの連日の疲れが出てしまい、作業を中断して15分だけ仮眠をとろうと携帯電話のアラームを掛けてちょっと休んだら、そのまま朝になっていた。
ということで、企業PR映像の作業は殆どはかどらなかった。
10時30分に、フジテレビでドキュメンタリー「NONFIX」の局プロデューサー試写があるので、今日は早めに出かけなくてはいけない。試写用のテープを確認して、ナレーション原稿を準備して、9時過ぎに出掛ける。
試写の結果は、すんなりOK。拍子抜けしたが、局プロデューサーが面白いと言って下さったので、ホッとした。

試写後は、30日の本編集に向けて、諸々準備を進める。
そうこうして、
夜7時前。
大体本編集の準備が終わって、脚本・監督をした映画『モノクロームの少女』の映写チェックのために新潟に向かうことに。
「十日町シネマパラダイス」で再び29日より公開頂くので、その映写チェックのため。
まずは、自宅に戻って車に乗って、撮影監督の芦澤明子さんを迎えに行って、一緒に映写チェック。
などと、文章では簡単に書けるが、途中、電車のトラブルでしばらく足止めされたり、車でも渋滞にはまったりと、大幅に遅れて芦澤さんを迎えに行ったのだ。
そして、劇場に着いたのが0時30分。約束の2時間遅れで映写チェックを済ます。支配人さん、お待たせしてごめんなさい。
劇場が新しいだけに、映像が綺麗。
同時上映の短篇はハイビジョンで撮影してないのに、映写機がいいので、綺麗に映っている。
明日からの公開が楽しみだ。

1時30分、芦澤さんを自宅に送るので、再びドライブ。
車中、様々なお話をさせて頂いて、楽しい空間を過ごした。
昨年話題の『トウキョウソナタ』から、『60歳のラブレター』に『南極料理人』と、撮影作品がたて続けに公開され話題になっている芦澤さんのお話を二人だけで車の中で聞かせてもらえるなんて、映画陣にとっては至福の時間だ。

芦澤さんを送って自宅に戻ったのが朝4時30分。
日記を書いて、少し寝たら、また「十日町シネマパラダイス』に行く。
初日舞台挨拶だ。効率が悪いことをしているが、それが案外楽しい。



2009年8月29日(土曜日)


今日は、企画・脚本・監督を担当した映画『モノクロームの少女』の新潟県「十日町シネマパラダイス」での公開初日。舞台挨拶があるので、劇場に向かって朝9時前に出発。
途中、11時30分に越後湯沢駅に主演の寺島咲さんとマネジャー氏が到着したのを迎えて昼食を食べつつ一緒に劇場へ。

劇場の方々は館長はじめ、スタッフの皆さんにはとてもよくして頂いている。
それだけに何とか劇場にたくさん入ってほしい。
上映が終わって舞台挨拶。
お客さんひとりひとりが聴き入ってくれているのが分かる。

ロビーで出てくるお客さんをお迎えしていると、何度も見て下さって応援して下さっている方や、県人会で知り合った方、わざわざ遠方から来て下さった方、この劇場の常連の方など、色んな方が観て下さったことを実感する。
いいお客さんの付いている劇場なのだと改めて感じる。

寺島咲さんやスタッフとはまた明日待ち合わせる段取りをして、僕だけ長岡に向かう。というのも今日は、高校の友達らと飲むことになったから。田舎に帰ったとき友が出迎えてくれるのは嬉しい。
嬉しすぎて、明日の舞台挨拶に穴を開けないようにしなくては。

では、飲みに繰り出すか。



2009年8月30日(日曜日)

今日は、脚本・監督作『モノクロームの少女』の新潟県「十日町シネマパラダイス」での公開2日目で、昨日の初日に引き続いて主演の寺島咲さんと一緒に舞台挨拶をさせてもらった。
日曜日とあって、昨日よりさらにたくさんのお客さんが来て下さって、上映後に嬉しい感想をたくさん頂いた。

夕方、気持ちよく、お世話になった劇場を後にして、寺島咲さんとマネジャーさんを越後湯沢駅まで車で送り、そのまま東京へ急ぐ。
東京では、プロデューサー担当しているドキュメンタリー番組「NONFIX」の本編集をディレクターが進めている。早く戻って、立ち会わなくてはいけない。
しかし、高速料金一律1000円の影響と、夏休み最後の日曜日という影響からか、高速道路が混んでいる。
ようやく東京に戻って、赤坂の編集スタジオに入ったのが午後9時前。
スタジオでは、画の編集を終えて、テロップ入れ作業の途中。テロップの不明確な点などを話し合いつつ、作業を進めてもらう。
本編集作業はこのまま朝まで掛かることになる。

作業中の、9月2日フジテレビ「NONFIX」で放送のこの企画は、原爆を落とされた広島の爆心地近くで焼け残ったピアノを修理して演奏会活動を行ない、平和の大切さを訴える調律師を中心にした被爆ピアノを巡る人々のドキュメント。
ピアノへの強い想いを持って携わる人々のその想いに迫っている。

一方、新潟で公開中の『モノクロームの少女』は、主人公をはじめ、登場人物たちの強い想いがドラマを紡いでいく。
どちらも強い思いが作品の底流に流れている。

図らずも、公開時期と、放送日が重なっているが、どちらも強い想いがテーマになっている。
両方を観て頂けると、強い想いが相手の心を動かすのだということが分かって貰えるのではないかと思う。
シナリオのテクニックは勿論必要なことなのだが、それと同じく、いや、それ以上に、つくり手の気持ちが篭もっていないと、作品の魅力は伝わらないのではないかと思う。

今日でリレー日記の最終日となりました。
ドタバタな生活を綴っただけの日記でしたが、お付き合い下さり、ありがとうございました。


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